【医師が解説】ニキビによる抜け毛とAGAの関係

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皮脂の脂が多く、生え際にニキビもでき始め、M字ハゲになりました。
AGAになったのだと焦り、シャンプーをきちんとするようにしました。
すると徐々に髪の毛が生えてきて、2cmくらいに伸び、ニキビも治りました。
M字ハゲはAGAの典型だと噂で聞いたので自分もAGAだと思ったのですが、必ずしもAGAだとは限らないのでしょうか?

広く世間では「毛穴・頭皮の脂=AGA」という認知がありますが、実際のところは「毛穴・頭皮の脂=AGA」ではありません。

AGAというのは、5αDHTという「髪にとっての悪玉男性ホルモン」が髪の生え変わりサイクル(毛周期)に影響を与え、生え変わりを早くしてしまったり、毛根を委縮させてしまう事により起こるものです。その影響範囲がつむじ周りと生え際に集中しているため、側頭部・後頭部以外の髪が細くなり地肌が露出していくのです。

よってその場合には、シャンプーの回数や種類を変えたり手法を変えたりしても髪が生えてくることはありませんから、専門医による治療が必要となるわけです。

簡単に言えば、シャンプーでAGAが治ることは無いという事ですね。ご質問者の方は「脂やニキビ」と仰っていましたが、仮にこれらが抜け毛に関わってくるとするのであれば、脂漏性皮膚炎や毛嚢(のう)炎などが考えられます。

敢えて分かりやすく言うのであれば「頭にきび」と言ったところでしょうが、この症状がひどい場合に、ニキビのできている部分や潰れている部分の頭皮がダメージを受けると、その周辺の髪が抜けてしまう場合もあります。

にきびが1つ2つ出来た程度でそのようになる事はありませんが、触るとあちこち痛いくらいにたくさん出来ているようであれば、注意が必要かもしれません。その場合には、一般の皮膚科で診療を受ける事が望ましいと言えます。

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