育毛シャンプーに薄毛を改善する効果はあるの?

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「薄毛が気になり始めた。でもまだ病院に行くほどではないし…」
このように多くの方が、病院にかかる前にまずは市販薬や自宅で出来る薄毛対策を試行します。
その中でもやはり頭皮や頭髪に直接かかわるシャンプーは注目のアイテムですよね。
今回は育毛シャンプーで薄毛が改善できるのかを解説します。

育毛シャンプーだけで髪の毛は生えてこない

先に結論を言うと育毛シャンプーのみで薄毛を改善することは現実的ではありません。
育毛シャンプーで洗髪すると発毛を促す成分等が頭皮に浸透して髪の毛が生えてくると思われがちですが育毛シャンプーに発毛作用はありません。

「育毛シャンプー」と検索すると大手メーカーなどのサイトがたくさんヒットしますが「髪が生える」とは明言していませんよね。「発毛シャンプー」とも名乗っていません。

では、育毛シャンプーは何ができるのかという話になりますが
育毛シャンプーにできることは髪が育ちやすい頭皮環境を整えるということです。

そもそも薄毛の原因がAGAだった場合は、どんなに皮脂を取り除こうとAGAの原因となるジヒドロテストステロンは抑制できないので根本的な原因解決とはなりません。

また、仮に頭皮に発毛を促すような成分が配合されていたとしても、そのほとんどはシャンプーを洗い流す際に一緒に流れ落ちてしまいます。
頭皮に浸透した成分に関しても数時間たてば蒸発するため、長時間作用することは難しいです。
頭皮に直接塗布するタイプのミノキシジルですら塗布後の蒸発によって効果が低減する可能性があることから内服薬タイプのミノキシジルタブレット(ミノタブ)の処方を推奨する病院があるくらいです。

洗い流す必要性がある以上、育毛シャンプーに出来ることは限られてきます。

育毛シャンプーは頭皮環境を整えるために使うもの

育毛シャンプーでは髪は生えてこないし、薄毛の改善もできない。
しかも通常のシャンプーよりも高額。
こうなると育毛シャンプーを使う必要はない、と思うかもしれませんが育毛シャンプーを使うメリットもあります。

頭皮環境を整える

例えばミノキシジルなど頭皮に直接塗布するタイプの外用薬を使用する場合、頭皮が皮脂で覆われていると成分は浸透しづらくなります。
また、毛穴に皮脂が詰まると雑菌が繁殖しやすくなり、頭皮ニキビや悪臭などの頭皮トラブルにもつながります。

そのためシャンプーなどで洗髪を行う必要があるのですがここで重要になってくるのが洗浄成分についてです。

市販のシャンプーによく使用されている合成界面活性剤やアルコールが原料の硫酸系洗浄成分などは洗浄力が強すぎて過剰に皮脂を落としてしまったり、頭皮に刺激を与え炎症やかゆみの原因となります。
また、頭皮だけでなく髪自体の水分も奪うためパサつきや枝毛などにつながります。

育毛シャンプーの多くはタンパク質毛洗浄剤やアミノ酸系洗浄成分、ベタイン系洗浄成分など天然由来成分や、頭皮に負担をかけずに皮脂を洗浄する成分が使用されています。
これらを使用している場合、皮脂の洗浄力は落ちますが刺激が少なく頭皮に負担をかけずに洗髪が行えるので、健康的に頭皮環境を整えることができます。

皮脂を落としきることができないのなら意味が無いのではないかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、皮脂をすべて除去する必要はありません。

皮脂自体には本来、頭皮の水分蒸発防止や雑菌や紫外線からの刺激を和らげるバリアとしての役割があります。
もしすべての皮脂を洗い流してしまったら頭皮を覆うバリアがなくなってしまいますし、身体はそれをカバーしようして皮脂の過剰分泌を行うようになってしまいます。
場合によっては頭皮環境の悪化を引き起こしかねません。

皮脂を落とすことは重要ですが、洗浄力が強ければよいというものでもありません。
余分な皮脂と頭皮・頭髪の汚れを落とすことができれば十分です。洗い方によってより洗浄力を高めることもできます。

また、育毛シャンプーの中には
保湿・補修作用によって髪にハリやコシを与え全体的に髪の毛のボリュームをアップさせることで薄毛の印象を緩和させる効果があるものや、血行促進作用のあるもの、保湿作用が強いものなど様々なタイプがあります。
こちらについても洗浄成分と同じく、できるだけ頭皮に刺激が少ないものを選ぶようにしましょう。
健やかな頭皮環境が整えば、薄毛の治療も効果を引き出しやすくなります。
そういった意味では「育毛シャンプー」という名称も意味が通りますね。

まとめ

育毛シャンプー単体で薄毛治療を行うのはほとんど効果が期待できません。
しかし、頭皮環境を整える効果はあることから薄毛治療の第一歩として取り入れることを検討しても良いかもしれません。薄毛を本気で改善したい場合には、薄毛治療薬と組み合わせて使うようにしましょう。

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