男性の薄毛と女性の薄毛、治療ポイントの違い
抜け毛や薄毛に悩んでいるあなたは 男性と女性で治療方法が違うことを知っていますか?
夫がAGAを治療しているから、と何気なく使っていた治療薬や育毛剤は実は女性が使ってはいけない薬かもしれません。
薄毛やFAGAに悩む女性の中には男性向けAGA治療薬の方が効果が高く即効性があるんじゃないかと思う方もいらっしゃいます。
しかし、男性向けに作られたAGA治療薬を女性が使用すると体調を崩す原因なったり、胎児に悪影響が出たりする場合があります。
髪の毛だけでなく、体を守るためにも適切な治療法を行うためにそれぞれの治療ポイントの違いを知りましょう。
脱毛症についての基礎知識
こちらの項目では男性と女性の脱毛症に関する基礎知識を紹介したいと思います。
基礎知識を身に着けることで誤った認識をただすことができ正しい治療を選択することが出来ます。
男性の脱毛症「AGA」
男性型脱毛症(AGA)は男性ホルモンのテストステロンと頭皮に存在する5αリダクターゼが反応することで生成されるジヒドロテストステロンによって脱毛が促されて発症します。
頭頂部や前頭部から髪の毛が薄くなることが特徴です。ジヒドロテストステロンの生成の原因となる5αリダクターゼの働きを阻害することで症状を改善することが出来ます。
女性の脱毛症「FAGA」
女性男性型脱毛症(FAGA)はAGAと同じようにジヒドロテストステロンが生成されることによって発症する脱毛症です。
自律神経、ホルモンバランンスの乱れや加齢によって女性ホルモンの分泌量が低下し、男性ホルモンの働きが活発になると女性でもジヒドロテストステロンが生成されます。
男性のように髪の毛がまったくない部分が出来ることは稀ですが、髪の毛が全体的に薄くなる特徴を持っており、びまん性脱毛症と呼ばれることもあります。
FAGAについては、生活習慣を整え、血行促進作用のある治療薬を用いて改善することが出来ます。
AGAとFAGAの治療薬
男性と女性の脱毛症について紹介しましたがそれぞれに適切な治療薬があります。
AGA治療薬については様々な種類がありますが、今回は公益社団法人日本皮膚科学会が作成した「男性型脱毛症診療ガイドライン(2010年版)」でも特に使用を推奨されているフィナステリドとミノキシジルの概要を紹介したいと思います。
男性のみに使用が許可された治療薬を女性が誤って使ってしまうと体に思わぬ悪影響を与えてしまうこともあるので自分にどんな選択肢があるのか、こちらの項目で確認してください。
フィナステリド(プロペシア)
前立腺肥大症、前立腺がんの治療薬として開発されたフィナステリドは5αリダクターゼの活動を阻害する作用があります。
5αリダクターゼの働きが阻害されるとAGAの原因であるジヒドロテストステロンが生成されなくなるので脱毛症状を抑えることが出来ます。
現在使われている脱毛症状に対する治療薬の中でもかなり有効な部類に入りますが、女性が使用することで悪影響が出ることが証明されているため男性のみに使用が許可されています。
副作用は性欲減退、勃起不全などの男性機能の低下です。医師の処方箋が必要な医薬品であり、薬局では販売されていません。
なお、妊娠中の女性がフィナステリドに触れると妊娠中の胎児が男の子だった場合男性器に異常が出る可能性があります。
フィナステリドは皮膚からも吸収されてしまうので服用はもちろん、接触も避ける必要があります。
ミノキシジル
リアップなど市販の発毛剤にも含まれている成分なので、ご存知の方も多いと思います。
ミノキシジルは血管拡張薬として開発されましたが、育毛、発毛にも効果があるとされてAGAやFAGA治療に使われている薬です。
血管を広げることにより、頭皮への血流を良くすることが出来るので髪の毛の成長、発毛を促すことが出来ます。
男性だけでなく女性の脱毛症の治療薬としても使われています。
血行促進は頭皮だけでなく全身に現れる作用なので体全体の毛が濃くなる副作用が出る可能性があります。
男性にも女性にも使用可能な治療薬となっていますが、男性と比べ、女性の頭皮は敏感な傾向があるためミノキシジルの配合量によっては過剰に副作用が現れてしまうことがあります。
実際にリアップのサイトでは女性に対しての安全性が確認されていないため女性向け製品を使うよう記載されています。
女性がミノキシジルを使用する際には、女性向けに調整されたものを使用し男性向けに作られたものをは基本的に使用しないように意識して下さい。
治療の際に意識したいポイント
AGA、FAGAの治療を行う時に意識したいポイントがあることを知っていますか?
これらを意識するだけで、あなたの薄毛や抜け毛の改善する確率が上がり髪の毛に関する悩みを減らすことに繋がります。
治療の際に役立つ知識なので必ず身につけてください!
男性はDHT、女性はホルモンバランスを意識しよう
男性はAGAの原因となるジヒドロテストステロンを意識しましょう。
生成を防ぐために何が出来るか、どんな治療薬を選べばいいのかを考えることで
AGAの原因を根本から解決することが出来ます。
女性はFAGAの原因となるジヒドロテストステロンよりもホルモンバランスを意識する必要があります。
ホルモンバランスが乱れなければ、基本的にFAGAが発症する確率は低いからです。
規則正しい生活を身につけ、ストレスを解消し続けることで女性ホルモンの量も落ち着き、男性ホルモンの働きが抑制され脱毛が解消します。
ライフスタイルは一番最初に改善すべき
睡眠不足や不規則な食事による栄養不足などあなたのライフスタイルが乱れていると髪の毛に大きな悪影響が出ます。AGAやFAGAに悩んでいる人のライフスタイルが乱れていると 症状をさらに悪化させてしまうことに繋がります。
男女共に睡眠時間はしっかりと確保し、食事は3色キッチリと食べて、髪の毛を育てるために必要な亜鉛やビタミン、タンパク質などの栄養素をしっかりと摂取しましょう。
ライフスタイルを整えるのは一人では難しいと思うので夫婦やパートナーと協力しながら脱毛症状を改善させましょう!
投薬じゃないAGA治療
今回はミノキシジルやフィナステリドに焦点を当てて紹介しましたが、抜け毛や薄毛を改善するための選択肢は投薬だけではありません。
頭皮に直接栄養素やAGA改善物質を注入するHARG療法やメソセラピー、自分の髪の毛を植える自毛植毛といった選択肢もあります。
施術による治療の場合は男女共に受けられるものもたくさんあります。
値段は少々高くなりますが、高い発毛効果を求める方にはおすすめの治療法となっています。
治療費に余裕がある場合は、施術による治療を検討することも視野に入れてみてください。
まとめ
男性と女性の薄毛、治療ポイントの違いについて紹介しました。
正しい基礎知識を身につけて、ポイントを覚えることで効率よく脱毛症状を改善することが出来ます。
正しい治療が出来るように、自己判断で治療薬を使ってしまわないように気を付けてくださいね!
この記事を読んだ人はこれも読んでいます
-
注目の育毛成分アデノシンの効果と副作用
-
AGAの薬の副作用とその抑え方まとめ
-
HARG療法と育毛メソセラピーの違いって何?
-
ロゲインの効果と副作用って?リアップとの違いとは
-
女性の薄毛「FAGA」 進行パターン一覧
-
女性の薄毛も遺伝する?男性との違いはあるの?
-
薄毛や抜け毛に悩む女性が増えている…その原因とは
-
髪の毛の基礎知識ヘアサイクル(毛周期)を徹底解説