AGA治療は保険適用外!費用の相場は?

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AGA治療をいざ始めようと思った時、気になるのは「AGAの治療にいくらかかるか」ですよね。
AGAの進行状態や脱毛具合によっては、長期的な治療が必要となるので出来れば治療費や薬代は抑えたい所ですが残念ながらAGA治療は保険適用外の自由診療となり、基本的に全額自己負担となります。
なぜAGA治療は自由診療なのか、プロペシアやミノキシジル等で治療を行った場合だいたいいくらぐらいが相場なのか、医療費控除は受けられるかなど、気になるAGA治療費用について解説します。

AGAは保険が効かない自由診療

保険診療

保険診療と自由診療

クリニックの診察には健康保険証を提示することで窓口負担が1~3割負担になる「保険診療」と、保険が適用されずに10割負担となる「自由診療」とがあります。

保険診療は、その名の通り健康保険等の医療保険制度が適用となる診療方法です。診療費用は一部自己負担となるので治療費用を抑えつつ医師の診察を受けることができますが、対象となる疾患や治療内容が定められています。

自由診療は、一般に厚生労働省の承認してない治療法や薬に対して適用されます。先進医療と呼ばれる最先端の高額な医療や、健康上の理由以外で行われる治療(美容整形など)は原則として自由診療となります。

AGA治療はなぜ自由診療なのか

AGA(男性型脱毛症)治療などの薄毛治療については基本的に保険適用外の自由診療扱いとなります。AGAや薄毛、抜け毛などについては治療をしないことによる健康上の悪影響は生じないと考えられているため、残念ながら保険の効かない自由診療扱いになります。

このため、AGA専門クリニックで治療を受けようと、それ以外の皮膚科クリニックや病院で治療を受けようと、原則として治療費は全額自己負担(10割負担)となってしまいます。

それでは、自由診療によるAGA治療にはどのくらいの費用が発生するのでしょうか。
治療法ごとの一般的な相場を見ていきましょう!

プロペシア(フィナステリド)による治療費用の相場

プロペシアはAGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を抑制することで脱毛症状を改善するタイプの治療薬です。プロペシアでAGA治療を行おう場合には、初回受診時には初診料2,000~3,000円をプラスして9,000円程度、以降は1ヶ月ごとに6,000~7,000円程度の受診料がかかるのが相場となっています。ただし、プロペシアのジェネリック医薬品である「フィナステリド錠」を用いることで、月あたりの受診料を2,000円程度安くすることも可能です。

ミノキシジル外用液(塗りミノ)による治療費用の相場

ミノキシジルは頭皮の血行促進や、成長因子により毛母細胞の増殖や髪に栄養を届ける毛細血管の増加を促す作用があります。ミノキシジル外用液による治療費は、初回受診時には初診料2,000~3,000円をプラスして12,000円程度、以降は1ヶ月ごとに8,000~10,000円程度の費用がかかるのが一般的です。

ミノキシジルタブレット(ミノタブ)による治療費用の相場

ミノキシジルタブレットによる治療費は、初回受診時には初診料2,000~3,000円をプラスして13,000円程度、以降は1ヶ月ごとに受診する場合は10,000円程度の受診料がかかるのが相場であり、プロペシアによる治療と比べるとやや高額になります。

HARG療法による治療費用の相場

HARG療法は頭皮に発毛促進作用のある成長因子を注入する治療方法です。施術に使用するHARGカクテルが高額であることに加え、医師が施術を行うため服薬による治療と比較して非常に高額になります。

通常、1回の施術には数万~数十万円の費用がかかり、これを6~10回程度繰り返します。 このため、治療終了までには数十万~数百万円の出費を覚悟する必要があり経済的に余裕のある方でないと難しい選択肢であると言えます。

自毛移植による治療費用の相場

自毛移植もHARG療法と同様に高額の治療費が必要になります。その名の通り自分の毛髪を移植する治療方法となっており、FUE法・FUT法などの術式の違いにより価格に違いが生じるものの、一般に数十万~数百万円の治療費が発生すると言われているため、治療を選択する際には慎重に検討する必要があるでしょう。

AGAは医療費控除が受けられるのか?

確定申告と医療費控除

AGA治療は保険適用外の自由診療であることはご説明いたしましたが、それでは、確定申告の際に診療にかかった高額な費用について、医療費控除を受けることができるのでしょうか?

日本では通常、年間の医療費が100,000円を超えると確定申告時に医療費控除が適用されます。AGA治療では年間の治療費が100,000円を超えることはザラであり、治療を受けている方は是非とも控除を受けたいところです。

しかし、残念ながらAGA治療は医療費控除の対象とはなりません。これは、AGA治療が健康上の理由以外で行われる治療と考えられているためであり、健康保険が適用されないのと同じ理由によるものです。

このため、高額な治療費を支払ったにも関わらず、税制上の優遇措置を受けることができないという非常に残念な制度となっています。

ただし、例外的に治療費に対して医療費控除を受けられるケースもいくつか存在します。
それは、自己免疫疾患や精神疾患などのAGA以外の病気が原因となって脱毛が発症した場合です。

通常、AGA治療は美容目的と解釈されますが、自己免疫疾患などの疾患が原因となる脱毛の治療は疾患治療の一環として位置づけられるため、医療費控除が適用されることがあるのです。

とは言え、こうした判断は最終的には税務署の職員に委ねられることになります。担当者によっても解釈が分かれることもあるため、事前に税務署に問い合わせて控除が適用されるか確認をとっておく方が良いかもしれません。

AGAの治療費用の負担を抑えるには

AGAの治療費用

AGA治療は保険の効かない自由診療であり、原則的に医療費控除も受けることができません。さらに、治療は一般に長期に渡ることからも、高額の出費を覚悟しなければなりません。
このため、平均的な収入のサラリーマンの方では、治療費を家計の範囲内に抑えてやり繰りするためには予算について十分に検討する必要があります。

しかし、AGA治療の費用を抑える手段が全くないわけではありません。費用の節約につながるいくつかの方法があります。

ジェネリック医薬品を選択する

治療薬の価格を抑えるためにジェネリック医薬品を選択するという方法があります。
ジェネリック医薬品は先発医薬品と同じ有効成分を同じ量だけ含む薬のため、先発医薬品と同等の効果が期待でき、なおかつ価格も安いという優れものです。

たとえばプロペシア(先発品)に対しては、フィナステリド錠と呼ばれるジェネリック医薬品が各社から発売されており、通常、2割程度安い価格で購入することができます。
AGA治療における服薬は長期に渡るため、こうした金額の差は長い目で見ると大きな経済的メリットをもたらします。
治療費を少しでも安く抑えたい方は、医師にジェネリック医薬品を処方してもらうようにお願いしてみましょう。

ただし、クリニックや医師によってはジェネリック医薬品を扱わない場合もあります。ジェネリックを希望される方は事前にホームページなどでクリニックの採用薬を確認しておくと良いでしょう。

治療費の安いクリニックを選ぶ

保険の適用されない自由診療ではクリニックが診療価格を自由に設定することができます。
このため、どのクリニックで治療を受けるかによって治療費に大きな差が出る場合があります。
特に、HARG治療法や自毛移植などの高額な治療を受けられる際はクリニックごとの治療費に大きく異なる傾向がありますので、事前の情報収集が必須になります。

これから治療を受けられという方は、各クリニックのホームページなどで治療費についてしっかりと確認しておきましょう。
しかしながら、治療費はただ安く抑えれば良いものではないことには注意が必要です。自毛移植などの高度な技術を伴う治療の結果には担当医の腕の良し悪しが大きく影響してきます。
このため、クリニックを選ぶ際には治療費だけに目を奪われるのではなく、担当医の実績や評判なども加味した上で総合的に判断することが大切になるでしょう。

治療薬の個人輸入について

AGA治療薬の個人輸入は危険

治療費を安く抑えるために治療薬の個人輸入を考えている方もいらっしゃるかもしれません。
実際、インターネット上には様々な個人輸入代行サイトがあり、フィナステリドやミノキシジルタブレットなど多くの薬を扱っています。

しかし、こうした個人輸入による治療は避ける方が無難です。個人輸入には常に偽薬のリスクがつきまといます。インターネットの個人輸入代行業者が取り扱っている薬の半分以上が偽物だったという衝撃的なデータもあるほどです。

安さばかりに目を奪われて個人輸入に飛びついた結果、有効成分が全く含まれていない偽薬を掴まされては何にもなりません。
また、たとえ治療薬が偽物でなかったとしても、個人輸入の場合は副作用が生じた際に救済措置を受けることができなくなります。
特に気を付けたいのが高濃度のミノキシジル(塗りミノ)やミノキシジルタブレット(ミノタブ)を自分の判断で個人輸入する場合です。高濃度で有ればあるほど効果は高いと思われがちですが、身体が成分になじんでいない状態でいきなり高濃度の塗りミノやミノタブを使用すると副作用が強く出る場合があるので、自分の状態や体質に合った成分量の物を医師に処方してもらうのが一番安全と言えます。医師に処方してもらった治療薬であれば、万が一副作用が出たとしても適切な処置を施してもらうことができます。

個人輸入によるAGA治療薬の購入は確かにAGA治療費用の節約につながりますが、安全に治療を行うというのも重要なポイントです。
AGA治療におけるリスクを避けるためにも、個人輸入ではなく、正規のクリニックで医師から処方された薬を服用されることを強くお勧めいたします。

まとめ

AGAは保険適用外の自由診療となるため、クリニック選びは大変重要なポイントとなります。
HARG療法やメソセラピーなど施術によるAGA治療を行う場合は治療費が高額な上、医師の腕によって仕上がりが大きく変わってくるので治療費だけでなく、クリニックの評判や口コミ等も検討材料に含めるのがおすすめです。
AGA治療は早期治療であればあるほど効果が出やすいとされているので、できるだけ早めにAGA治療を開始しましょう。

AGAの治療については、こちらもぜひご覧ください。

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