ロゲインの効果と副作用って?リアップとの違いとは

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ロゲイン(Rogaine)とは

ロゲインとはアメリカの製薬会社であるファイザー株式会社が開発した育毛剤です。
ロゲインの主成分はミノキシジルと呼ばれる化学物質であり、これは大正製薬から発売されているリアップシリーズに含まれる成分と同じものです。

このため、ロゲインはリアップの海外版ということもできます。

ファイザー株式会社が展開するロゲイン

ロゲインを製造しているファイザー(Pfizer)株式会社は全世界で売上高が1位の企業であり、ヘルスケア分野では世界のリーディングカンパニーとして圧倒的な存在感を誇っています。世界中に事業を展開していて、日本を含む世界150カ国以上に約7万人の社員を抱えており、あらゆる分野の薬を開発しています。バイアグラの製造販売元としても有名ですね。

また、販売元であるジョンソン・エンド・ジョンソン(Johnson & Johnson)もコンタクトレンズやバンドエイドなど馴染みのある商品を数多く手掛けるヘルスケアカンパニーとなっています。こちらも、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

製造販売元の製薬会社が知っている会社だと、初めて使う薬でも少し緊張感がほぐれますよね。
知らない製薬会社の治療薬を使いたくない!という方でもロゲインであれば使いやすいと思いますよ。

ロゲインの歴史

ロゲインの歴史は古く、1980年にファイザー製薬の前身であるアップジョン社から販売されました。大正製薬がリアップの販売を開始した時にもプレスリリースでロゲインの名前を出していることからもロゲインはリアップの元となった商品ということができます。

「ミノキシジル」は米国ファルマシア・アップジョン社が開発した発毛・育毛成分です。米国では、1985年に食品医薬品局(FDA)に申請、1988年に医療用医薬品として承認を受け発売されています。当時から近年まで、FDAが唯一有効性を認めた発毛・育毛剤として大ヒットし、現在でも大衆薬として販売され、トップシェアを維持しております。
米国では「ロゲイン」、EU他では「リゲイン」の製品名で、1998年7月現在、85ヶ国で発売されています。うち24ヶ国では大衆薬としても発売されています。

ロゲインという製品名を耳にしたことがない方も多いと思いますが、1988年には医療用医薬品として食品医薬品局(FDA)に承認され世界中で発毛剤・育毛剤として使用されてきた歴史ある治療薬です。

ロゲインとミノキシジルの違い

「ロゲインとミノキシジルの違いがよく分からない」という方がいらっしゃいますが、ミノキシジルとはロゲインに含まれる有効成分の名前を意味します。

したがって、ロゲインは商品名、ミノキシジルは成分名というように理解しておけばよいでしょう。

ロゲインに含まれるミノキシジルの濃度は5%であり、これはリアップX5と同じ濃度です。

また、ロゲインには女性用のタイプも販売されており、こちらはミノキシジルの濃度が2%となっています。女性用リアップであるリアップリジェンヌのミノキシジル濃度は1%ですので、女性用ロゲインの方がリアップリジェンヌよりも強い効果を期待することができるといえます。

このようにロゲインはプロペシアなどと違ってAGA(男性型脱毛症)だけでなくFAGA(女性男性型脱毛症)にも適応があるため、薄毛に悩む女性にとっては数少ない貴重な選択肢の一つといえます。

ただし、ここで注意が必要なのは、女性がミノキシジル濃度5%の男性用ロゲインを使用しても思ったような効果が得られないばかりでなく、副作用だけが強く発現するという可能性があることです。必ず決められた規格のものを使用しなければならないということはしっかりと頭に入れておきましょう。

ロゲインの効果とは

ロゲインの主成分のミノキシジルとはもともとは高血圧の薬として開発されたものです。ミノキシジルを頭皮に塗布すると、頭皮の血管平滑筋に作用して血管を拡張させる働きをします。
これによって血流が増加して血液中を多くの栄養成分が行き渡り、毛母細胞にもたくさんの栄養が供給されます。

すると、毛母細胞の分裂が活発化することで発毛が促進されます。またすでに生えている毛髪にも多くの栄養が行き渡るため、抜け毛の減少効果も期待することができます。

ミノキシジルは使用を開始してから効果が現れ始めるまでに4~6ヶ月程度かかるといわれています。そのため、ロゲインを使う場合も最低4ヶ月は塗布し続ける必要があります。

また、ミノキシジルは薄毛の中でも特に頭頂部の薄毛に良く効くといわれています。
これは、頭頂部の薄毛が毛母細胞の栄養不足によるところが大きいとされているためであり、ミノキシジルによる血管拡張作用が大きな効果を発揮するのです。

ちなみに、ミノキシジルは日本皮膚科学会によるAGAガイドラインでもAランク=「行うように強く勧められる治療法」に分類されており、信頼性の高い治療法として高く評価されています。
ロゲインはできるだけ効果的な治療薬が欲しいと思っている方にふさわしい治療薬のひとつと言えるでしょう。

ロゲインの使い方

ロゲインはいわゆる「液ミノ」と呼ばれる液状タイプの治療薬です。

ロゲインの使用方法はとても簡単で付属のスポイトを使って薬液を頭皮に直接塗布します。1日に2回使うように用法が定められているため、通常は朝と夜(お風呂上がり)に1mlずつ優しく塗り込みましょう。

ちなみにお風呂上がりにロゲインを塗布する場合は必ず髪を完全に乾燥させてからにします。
これは、髪が濡れた状態でロゲインを塗布すると水分とともに有効成分のミノキシジルが流れ落ちてしまう可能性があり、せっかくの治療効果が弱まってしまうためです。

ロゲインの副作用

ミノキシジルには強い効果がありますが同時に副作用も報告されています。
ただし、ミノキシジルの副作用が問題となるのは主に内服薬であるミノタブ(ミノキシジルタブレット)を服用した場合であり、外用薬のロゲインやリアップを用いた場合にはそれほど大きな副作用の心配はないといえます。

ロゲインを頭皮に塗布した場合、有効成分のミノキシジルは頭皮に局所作用をもたらしますが、全身に行き渡る量はごくわずかです。

そのため、副作用としては頭皮の発赤やかゆみ、湿疹がまれに見られる程度であり、ミノタブで生じる全身性の多毛のような深刻な副作用は滅多に起こりません。

ただし、肌の弱い人では湿疹やかぶれなどの症状が現れ易くなるため特に注意が必要です。また、ミノキシジルは血管拡張作用をもつため、高血圧の方、心疾患の方などは念のためロゲイン使用前に医師によく相談するようにしてください。なお、ロゲインは未成年の方は使用できないのでこの点にも注意が必要です。

ロゲインの購入方法

ロゲインは以下のような方法で買うことができます。

基本は皮膚科やクリニックで処方してもらう

ロゲインにはリアップと同等の成分が含まれているものの、残念ながら日本国内の薬局やドラッグストアでは入手することができません。このため、通常はロゲインを手に入れるためには皮膚科やクリニックを受診することで処方してもらうことになります。

ただし、ロゲインはどの医療機関でも処方してもらえるというわけではありません。
AGA治療の専門クリニックでも場所によっては取り扱いがないところもあるため、どうしてもロゲインが欲しい場合は事前にインターネットなどでクリニックの情報を調べておくようにしましょう。

また、ロゲインは保険適用外の薬となるのでクリニックによって価格も変動します。できるだけ治療費を抑えたいという方はあらかじめ価格についても問い合わせておくと安心ですよ。

個人輸入を利用する

ロゲインは日本国内の薬局やドラッグストアでは入手することができませんが、個人輸入により海外から購入することが可能です。

インターネットの輸入代行業者を使えば通常、60mlのロゲインを2本入りで50ドル前後で購入することができます。為替相場にもよりますが、1ドル=110円で換算すると1本辺りの価格は2750円となり、リアップX5の定価7400円と比べて約3分の1ほどの価格で購入できることになります。

このように個人輸入は大変価格が安くなるため魅力的に映るかもしれませんが、そこには大きなリスクがあることも知っておく必要があります。

個人輸入でロゲインを使用する場合は医師や薬剤師などの専門家のアドバイスを受けずに自己判断で使用することになります。このため、ロゲインの禁忌疾患に該当する方でも、そのことに気づかずに使用してしまう恐れがあります。

また、日本国内で正規に流通している医薬品については医薬品医療機器等法によって薬の品質、有効性、安全性などが保証されていますが、個人輸入される医薬品ではこうした保証がありません。

ロゲインはファイザー製薬が製造したものなので安心と考えるかもしれませんが、個人輸入した薬自体が偽造品である可能性もあります

さらに、国内で正規に流通している薬の場合は薬を使用して副作用が発生した際に医薬品医療機器総合機構による医薬品副作用被害救済制度を利用することができます。

この制度では副作用の程度に応じて医療費、医療手当、障害年金、遺族年金などが支払われ、副作用被害を受けた方を手厚く保護する内容となっていますが、個人輸入した薬で副作用が発生した場合にはこうした救済措置が全く受けられなくなります。

このように個人輸入には様々なリスクが伴うため、安さだけに目を奪われずに慎重に検討する必要があるといえます。

まとめ

ロゲインはミノキシジルが配合された発毛・育毛剤です。
リアップと同じ感覚で使用できるのでAGAや薄毛治療に取り入れやすいのもポイントですね。先述の通り、ロゲインは個人輸入で安く入手することもできますが安全性を考慮すると多少価格が上がってクリニックで処方してもらうのがオススメです。

治療薬選びの際は、ついつい効果を重要視しがちですが長期間使用することを踏まえて安全性も検討材料に入れましょう。

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