生え際の産毛を濃く!M字ハゲを改善しよう

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額が後退するM字ハゲ

M字ハゲとは額の生え際の毛髪が左右両方から頭頂部へと向かって薄くなっていくタイプのハゲのことです。M字ハゲがある程度進むと額の生え際の部分がちょうどアルファベットのMの様な形になることからこの名称がつけられています。

M字ハゲは頭頂部のハゲと異なり、ある程度ハゲが進行しないと気づきにくいといわれています。普段鏡を見ているときには気になりませんが、髪を掻き上げたり、スポーツ刈りなどにして、生え際がよく見える状態になった時に初めて自分がM字ハゲであることに気づくことも多いです。

M字ハゲは生え際をチェック!

抜け毛が増えたり髪の毛が細くなったりすることもM字ハゲの前兆である可能性があります。おでこの生え際の辺りがかゆくなることが多くなったり、前髪をセットしにくくなるといった場合もM字ハゲの始まりかもしれません。額の毛髪が薄くなる主な原因は5αリダクターゼと呼ばれる酵素がこの部分に多く存在していることによるといわれています。

5αリダクターゼとは体内に存在する酵素の一種であり、男性ホルモンであるテストステロンジヒドロテストステロン(DHT)に変換する働きをします。

ジヒドロテストステロンが毛乳頭細胞のDHT受容体に結合するとTGF-βと呼ばれるサイトカイン(細胞の働きを調節するタンパク質)が産生され、このTGF-βの働きによって脱毛が促進されてしまいます。

5αリダクターゼの生成量には個人差がありますが、これは遺伝による影響も大きいと考えられています。親がM字ハゲだとその子どもも遺伝の影響により、額の部分の5αリダクターゼ生成量が多くなる傾向にあり、同様にM字ハゲになってしまう可能性が高くなってしまうのです。

生え際の産毛がM字ハゲ改善のポイント

M字ハゲを改善させるためには生え際の産毛に注目することがポイントになります。鏡で自分の前頭部の生え際をよく観察したときに、産毛が増えていると感じたならばそれはAGAの前兆かもしれません。

通常見られるような濃くて太い髪が、細くて弱々しい産毛に変わっていくことを軟毛化現象と呼びます。

これは、さきほど解説したジヒドロテストステロンがヘアサイクルに悪影響を与えることで起こる現象であり、進行するとM字ハゲにつながる危険信号といえます。

毛母細胞により毛髪が生み出されて成長し、抜け落ちていくまでの周期をヘアサイクルと呼びますが、ジヒドロテストステロンは正常なヘアサイクルを阻害し、毛髪の成長期を大幅に短縮させてしまいます。これによって、毛髪が十分に成長することができなくなってしまうことで、細くて弱々しい産毛が大量に発生してしまうのです。

しかし産毛が増えたからといって絶望的になる必要はありません。

産毛を増やすような悪いヘアサイクルを改善してあげれば、毛髪が正常に発育できるようになり、産毛は再び濃くて力強い髪に生まれ変わります

改善のための詳しい手段については後述しますが、まずは、きちんとした対策をとることでM字ハゲは十分に改善可能であることをしっかりと頭に入れておきましょう。

生え際の産毛を濃くするためには

生え際の産毛を濃くするための方法には様々な種類がありますが、一番効果的なのはやはり治療薬を用いることです。

5αリダクターゼ阻害薬の服用

さきほど述べたように、額の部分に産毛が生じる最大の原因は5αリダクターゼと呼ばれる酵素の働きにあります。このため、服薬によってこの酵素の働きを阻害することが生え際の産毛の改善に対しては最も効果的であると考えることができます。
このときに用いる薬は5αリダクターゼ阻害薬と呼ばれており、代表的なものにはプロペシア(フィナステリド)と呼ばれる薬があります。

プロペシアは錠剤タイプの薬で、1日1回服用することでジヒドロテストステロンの働きを抑え、ヘアサイクルを正常化させて生え際の産毛にも成長を促します。

プロペシアは処方箋医薬品のため、服用するためには医師が発行する処方箋が必要になります。このため、プロペシアを服用するには皮膚科やAGA専用のクリニックを受診しなければなりません。

また、プロペシアは男性ホルモンの働きを抑制する働きをもつため、一部の人では男性機能の低下などの副作用が現れる可能性もあります。使用に際しては事前に良く医師と相談するなど十分に注意するようにしてください。

ミノキシジルの使用

生え際の産毛は血行不良による毛根への栄養不足も原因となっているため、血行を促進する発毛剤であるミノキシジルを用いることで産毛を濃くすることも可能です。

ミノキシジルは強力な血管拡張作用をもつため、生え際部分の頭皮の血管を拡張することで血流が改善されて毛根に栄養が行き渡るようになります。

外用タイプのミノキシジルは大正製薬から発売されているリアップシリーズが有名です。これらは1類医薬品なので薬剤師のいるドラッグストアなどで販売しており、比較的手軽に入手することが可能です。
効果が出るまでには4~6ヶ月程度かかるとされており、根気よく使い続けることが大切です。

また、内服タイプのミノキシジルであるミノキシジルタブレットはAGA専門のクリニックなどで医師から処方してもらうことで使用することができます。

外用タイプと比べるとより強い効果が期待できますが、その分副作用のリスクも高くなるため、医師の指導のもとで正しく服用することが大切です。

育毛剤の使用

育毛剤は毛髪の成長を促進する成分を含む外用剤であり、効果の面ではミノキシジルなどの発毛剤には劣るものの、ドラッグストアやインターネット通販などで安価で手軽に入手することができます。

育毛剤はすでに生えている生え際の産毛に栄養を与えることで成長を促進する働きをします。

また、育毛剤に殺菌成分を含むものもあり、頭皮の雑菌の繁殖をおさえることで頭皮環境を整え、毛髪が発育しやすい常態を作りだします。

育毛剤は医薬部外品に分類されるものがほとんどであり、薬剤師のいないドラッグストアなどでも手軽に購入することができます。

生え際の産毛を濃くするためのケア

産毛を濃くする治療としてはAGA治療薬や育毛剤を用いるのがオススメですが、日常生活の中であらかじめ対策したい方や治療効果をより高めたい方は以下のようなケアも取り入れてみてください。

頭皮マッサージ

固くなった生え際の筋肉をマッサージして、こりを良くほぐすことも生え際の産毛を濃くするための有効な手段です。

マッサージにより頭皮の血流が改善し、血液中を流れる栄養素や酸素の量も増加します。これによって生え際の産毛にもしっかりと栄養が行きわたるようになり、成長や発育が促進されて濃く太い髪に生まれ変わります。

栄養状態の改善

バランスの取れた食事を摂取することで栄養状態を改善すれば生え際の産毛の成長も促進されます。タンパク質、ビタミン、ミネラルを豊富に含んだ食事をとり、生え際の産毛にもきちんと栄養が行き渡るようにしましょう。そのためには肉類、卵、海藻類、果物などを積極的に取ることが大切です。

反対にトランス脂肪酸など、皮脂の過剰分泌の原因となるような油物は取り過ぎないようにしましょう。スナック菓子、インスタントラーメン、菓子パン、揚げ物などはできるだけ摂取を控えるほうが産毛の発育には効果的といえます。

生活習慣の見直し

規則正しい生活習慣、特に良質な睡眠の確保は生え際の産毛の発育にも良い影響を与えます。寝ている間には毛髪の成長を促す成長ホルモンが分泌されますが、この成長ホルモンは特に夜10時~午前2時の間にたくさん分泌されるといわれています。

そのためにはできるだけ早寝・早起きの朝型の生活リズムに切り替えることをお勧めいたします。

まとめ

M字ハゲを改善するポイントは何といってもすぐに治療・ケアを行うことです。

既にかなり進行している場合には治療薬を服用して、M字ハゲの改善を目指しましょう!
ミノキシジルやプロペシア等を用いた治療は効果を実感するまでに時間を要しますが、治療が早ければ早いほど改善も早いとされています。早期治療が何よりも重要なポイントとなります。

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